PoL & Governance Proposal #5

Protocol Owned Liquidityとは?

2021年のDeFi1.0と呼ばれる分散型金融の爆発的な普及の背景には、イールドファーミングという概念が最も影響力のある要因の1つとして挙げられています。しかし、最近DeFi分野で新たなトレンドが見られるようになっています。そのトレンドとは、Protocol Owned Liquidity(POL)への革命的なパラダイムシフトを行うOlympus DAOがもたらすDeFi2.0に他なりません。

私たちは皆、イールドファーミングのコンセプトに精通しています。流動性を提供し、LPトークンをステークすることで、投資家は流動性を提供することで生じるインパーマネントロスのリスクを負う代わりに、そのプロジェクトのトークンを報酬として受け取ることができるという考え方です。

Olympus DAOは、この考えを覆しました。Olympus DAOは、流動性提供者から流動性を借りるのではなく、自らのトークンの流動性を購入し続けることで、流動性を確保しています。現状、$OHM(Olympus DAOのガバナンストークン)の流動性の内、99%以上がOlympus自身によって所有されています。

どうしてこのようなことが可能なのでしょうか?

プロジェクトが永続的に流動性提供者に報酬(流動性の賃料)を支払う伝統的なイールドファーミングモデルの代わりに、Olympus DAOはPOLと呼ばれる新しいモデルを設計しました。POLの仕組みは、Olympus DAOがガバナンストークンである$OHMを割引価格で販売するというものです。この部分に関して少し説明しましょう。この割引は、ユーザーがある特定のLPトークン(Olympus DAOの場合、$OHM-$DAIなど)と$OHMを交換する場合にのみ適応され、取引所で$OHMトークンを直接購入する場合は適応されません。この仕組みを理解するために、下記で例を考えてみましょう。

Jimmyは$OHMに$1000を投資したいと考えています。
ここで、彼には2つの選択肢があります。

  • 選択肢1:取引所で$OHMを1,000ドル分購入する。
  • 選択肢2:$OHMを500ドル分、$DAIを500ドル分購入して$OHM-$DAI LPを作成し、1,000ドル分の$OHM-$DAI LP入手。その後、このLPをOlympus DAOを通して$OHMと交換する。この場合、$OHMを10%の割引価格で受け取ることができますが、すべて受け取るまでに5日間かかります。最終的にJimmyは1,000ドルを利用して、1,100ドル分の$OHMを受け取ることになります。流動性をOlympusDAOに提供してて$OHMを受け取る方法を選択したため、普通に取引所から買う場合に比べて$OHMを100ドル分余分に手に入れたことになります。
    ※概念を説明するために、5日間の間に起きるトークンの価格変動、手数料は無視して説明しています。

つまり、Olympus DAOは、流動性提供者に常に報酬を払ってLPトークンを預けてもらい健全なレベルの流動性を維持するのではなく、”Bonding(ボンディング)”と呼ばれるプロセスを通じて市場の投資家から$OHM-$DAIのLPトークンを購入し、自ら流動性を蓄積するということをしています。ユーザー側ではこれにより、市場価格よりも低い価格で$OHMを購入することができるというメリットがあります。時間の経過とともに、多くのユーザーがBondingや$OHMのアービトラージを続けることで、Olympus DAOは継続的に売買手数料を得ながら、より大きな流動性を蓄積していきます。やがて、LPトークンの蓄積により、$OHMトークンの価格が安定し、価格が上昇し、Olympus DAOに対する投資家の信頼が得られるようになります。

Crystl FinanceはPOLモデルからどのような恩恵を受けられるのか?

POLモデルの最大のメリットは、スマートコントラクトに永久にロックされ、プロジェクトのTreasuryから離れないことが保証された大量のLPトークンを蓄積できる可能性があることです。これはプロジェクトにとって非常に有益であるだけでなく、トークンを恒久的に流動性に固定することで、POLモデルは価格の変動を最小限に抑え、トークンの価格安定性を最大化することができます。

前述の例のように、Olympus DAOは$OHM-$DAI流動性の99%以上を保有していることが知られています。このように流動性プールの膨大なシェアを持つOlympus DAOは、投資家が$OHMトークンを売買する際に発生する取引手数料のほぼすべてを獲得しています。この事実は、Olympus DAOの強力な収益源となっています。Olympus DAOのユーザーはどうでしょうか?どうやって利益を得られるのでしょうか?投資家は、$OHMトークンを安く購入して保有量を最大化したり、アービトラージを行うことができるだけでなく、オリンパスのTreasuryが高い流動性の存在を保証しているため、いつでも最小限の価格変動で保有量を売却することができるという安心感を得ることができます。

PoLのメリット

Crystl Financeを流動性レンタルモデル(既存のイールドファーミングモデル)からPOLモデルに移行することは、$CRYSTLトークンの安定性、価格上昇、高い流動性、低いスリッページを保証するためにできる最善の行動であると考えています。そのため、来週には、別のGovernance Proposalがコミュニティの投票にかけられます。ユーザーとプロジェクトにとっての数々のメリットを以下にまとめました。

Users:

  • $CRYSTL-$CRO LPをボンディングすることで$CRYSTLを割引価格で購入、$CRYSTLの保有量を最大化、またはその割引額を用いてアービトラージして利益を得る
  • 価格変動が少なく、恒久的なチェーン上の流動性を享受することができます。
  • POLが成長し、より多くのCRYSTLが流動性を持ち、CRYSTLの流通量が減ることで、CRYSTLの価格上昇を楽しむことができます。
  • $CRYSTL-$CRO LPを用いた収益配当機能(Mining Guild)から、$CRYSTLにボンディングし、$CRYSTLのシングルステークに簡単に移行することができます。
  • ボンディングを通して割引価格で受け取った$CRYSTLを$CROとペアにして、$CRYSTL-$CRO LPを用いた収益配当機能(Mining Guild)から利益を得る。
  • Vaultsを使って他のトークンで資金を増やし、同時に$CRYSTLの投資で利益を得る。

Prject:

  • $CRYSTL-$CROの恒常的に増大するチェーン上の流動性を獲得し、取引手数料の大部分を獲得する可能性につながる。
  • 投資家の自信と信頼を築きながら、$CRYSTLトークンの価格安定性を促進する。
  • 将来的に他のチェーンでもプロジェクト所有の流動性を拡大するための拡張性のあるモデルを持つことができる。

$CRYSTL Governance Proposal #5

検討と分析の結果、クロノスネットワークに移行される残りの排出量をどうするかを決めるために、コミュニティに追加でGovernence Proposal #5を提出したいと思います。

プロジェクト所有の流動性モデルへの移行:

  • Option A: 残りの$CRYSTLのEmissionを、Olympus DAOベースのDeFi 2.0プロトコル所有の流動性モデルの下で、$CRYSTL-$CROのボンディングの資金($CRYSTL-$CROと交換する$CRYSTL)として使用する。
  • Option B: 残りの$CRYSTLのEmissionをプロジェクト所有の流動性のボンディングの資金として使用しない。

Option Aでは、Crystl Financeは、ユーザーが$CRYSTL-$CRO LPトークンを$CRYSTLと交換し、数日間にわたって割引価格で交換できる専用機能(ボンディング)を実装します。このようにして蓄積された$CRYSTL-$CRO LPトークンは、Treasuryにロックされ、Cronosの恒久的な流動性を提供する役割を果たします。より多くの投資家が$CRYSTLのボンディングをし続けることで、Treasuryは最終的に高度な流動性を蓄積することが期待されます。流動性が高まれば、$CRYSTLの価格が上昇する条件が整います。さらに、$CRYSTLのボラティリティは減少し、流動性が継続的に高まることで、大規模な取引であっても価格への影響は無視できるようになるでしょう。

Option Bでは、ボンディングシステムの導入は進めません。代わりに、Cronosに残っている$CRYSTLのEmissionをどのように使うのが最適か、コミュニティからの意見を聞きながら進めていきます。

Proposal Timeline

  • 12月10日(金):Governance Proposal #5の公開
  • 12月12日(日):Reddit AMA
  • 12月13日(月):TelegramでのLive AMA
  • 12月15日(水):Proposal #5の投票開始、22:00 UTCにスナップショ
  • 12月17日(金): Proposal #5の投票終了(17:00 UTC UTC

翻訳元:PoL & Governance Proposal #5

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Crystl Finance 日本語公式
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Written by Crystl Finance 日本語公式

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